2021年度上半期最も電子化導入が検討されたのは契約書
みなさまはコロナ禍2回目の春をどのように迎えられたでしょうか。「押印するための出社」、「書類を見に行くための出社」など「紙」による弊害を今まで以上に実感されたのではないでしょうか。
2021年度上半期に当社Webサイトにいただいた問い合わせの中から、書類の電子化における課題や傾向をご紹介します。対象書類、目的、部署の3点について集計を行いました。もしかすると、その背景にみなさまのオフィスと共通した課題がひそんでいるかもしれません。業務改善の参考にしてみてはいかがでしょうか。
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書類の種類で多かったのは契約、技術、経理にかかわるもの
問い合わせの中で書類の種類が判別できた62件に対する内訳です。回答形式は複数回答です。
多くの回答が集まった書類の上位3つは以下の種類のものでした。
- 契約書・注文書などの契約関係書類
- 図面・技術資料などの技術関係書類
- 請求書・見積書などの経理関係書類
また「その他」の内訳はアンケート、名刺、新聞、フィルム、カタログ、マイナンバー収集の際の書類などでした。
契約書の電子化は業務効率化におけるメリットが高い
最も多かったのは契約書。契約書を電子化することで
- 契約情報を探しやすくなる
- 契約情報を管理しやすくなる
など業務効率化を図れます。また、
- 閲覧制限を設けることで、セキュリティレベルが向上する
- 紙の原本は保管し電子データを活用することで、紛失や劣化のリスクが軽減する
といったメリットも享受できます。
⇒契約書の電子化で管理業務を効率化したいなら(HowToを見る)
図面の電子化はスペース削減と探しやすさによるメリットが高い
次に多かったのは図面です。図面は大きなサイズのものが多く、オフィス内でかさばります。図面が多い理由は、電子化によるスペース削減に大きな効果があるためだと考えらます。
“探しやすさ”も大きなメリットです。特に大型図面は筒に入っていたり、平置きして重ねられていたりして探しづらいものですが、電子化することで、PCで簡単に探せるようになります。出し入れによる劣化も防げます。
電子化の目的で多かったのは“スペース削減”、“業務効率化”、“情報共有化”
電子化の目的について回答いただいた89件に対する内訳です。回答形式は複数回答です。
最も多くの回答が集まったのはスペース削減(省スペース化)。次いで業務効率化、情報共有化が同数の2位という結果になりました。
テレワークの推進でスペース削減による電子化が増加
新型コロナウイルス感染症の拡大をふまえ、テレワークが推進されています。テレワークによりオフィスの縮小が進み、移転や執務室のリレイアウトする企業も増えました。これを機に書類の保管スペースを削減するため、電子化が進んでいます。
電子データは探しやすいから業務効率が上がる
書類を電子化することで、情報が探しやすくなります。探しやすくなれば、問い合わせにも迅速に対応できるなど、業務効率が図れます。
ある情報を探したい場合を想定します。紙文書の場合は、まずお目当ての書類がどこにある箱のどのファイルに収納されているか探さなくてはなりません。また、探し出したファイルの中から目的の書類が見つけられなかった場合は、別のファイルや箱を探し直さなくてはなりません。一方PDFなど電子化されている文書ならば、検索機能を使って自席にいながら短時間で探し出せます。
電子データは離れた場所からも見られるから情報共有化が進む
電子化したデータを共有サーバーに保管すれば、書類をインターネット経由でPCなどの端末から見られるようになります。テレワーカーがオフィスにある書類を見たり、他部署の従業員が所管部門の書類を見たりする運用が可能になります。書類を利用するそれぞれの部門で紙のコピーを持つ必要もなくなります。
問い合わせいただいた部署の傾向で多かったのは経営戦略・事業開発部門や総務・経理部門
問い合わせいただいた部署、83件に対する内訳です。回答形式は単数回答です。
問い合わせを多くいただいた上位3つは以下の部署でした。
- 経営戦略・事業開発部門
- 総務・経理部門
- 営業・顧客支援部門
経営戦略・事業開発部門からの問い合わせの傾向
経営企画、事業開発部門からの問い合わせでは契約書、図面、証憑書類(取引で発生する書類)、顧客情報など多岐にわたる書類のご相談がありました。
不動産業、生産設備業など工事を伴う企画をされるお客さまからは図面の電子化のご相談がありました。図面を電子化することにより取引の記録を一元管理するためだと考えられます。
また顧客情報と営業支援システムの一元管理のご相談もありました。経営戦略の観点から電子化による一元管理の効果が期待されていると考えられます。
⇒契約書の電子化の事例
—台帳作成も行った事例を見る—出張作業の事例を見る
⇒図面の電子化の事例
—持出し作業の事例を見る—出張作業の事例を見る
総務・経理部門からの問い合わせの傾向
相談をいただいた件数が多かったのは以下の書類でした。
- 契約書
- 経理関係の書類(帳票、領収書、見積書、請求書、受領証)
また、以下の書類も、多くの問い合わせがありました。
- 健康関係の書類
- 人事関係の書類
新型コロナウイルスの感染拡大により、分散出社やテレワークなど、多様な働き方への対応も課題になっています。電子化を進めることで、紙に束縛されるワークスタイルを変えられます。
これらの課題に対し電子化が一つの解決策だと考えられているといえます。
⇒人事書類の電子化の事例を見る
契約書や図面の管理部門からの問い合わせ
「営業・顧客支援」や「研究・開発」部門からはそれぞれ
- 契約書、図面、見積書、議事録、カタログ
- 論文、カタログ
などの電子化が検討されていました。
契約書や図面の電子化はさまざまな部門に共通の課題だといえます。論文はスペース削減を目的として電子化を検討されています。
まとめ
2021年度上半期に電子化導入を検討された書類は契約関係、経理関係、技術関係が多い傾向にありました。特に多かったのが契約書や図面でした。
これらの書類の電子化にはスペース削減や業務効率化、情報共有化が期待されています。電子化の検討は経営課題を扱う部署でなされることが多い傾向にあります。その目的からは電子化による情報の一元管理という課題も見えてきました。
つまりオフィスに以下のような課題が発生していることが考えられます。
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このような課題がありましたら、電子化を検討してみてはいかがでしょうか。
当社ではまずお客さまの書類における利用や保管の状況を伺っています。課題を洗い出し、お客さまに最適な電子化の方法をご提案しています。例えば「情報を一元管理したい」というご要望があった場合、書類の電子化だけでなく、データ入力や、関連するデータとの紐づけなども対応いたします。
書類の電子化のことでお困りでしたらお気軽に当社へご相談ください。
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